貧血 あなたにあふれる輝きを
病院の看護師さんがもう昼ですね
忙しくお腹がすきました。
私は頭で考えましたが
声を出すことができませんでした。
また
貧血のお話で
病院関係者側から
女性は月イチで血を出すから貧血です。
私は量がどれぐらいか頭で気になり
言葉が出ません
会話成立しません。
楽天市場貧血専門店
赤坂………
車はUターンを試みたが、なかなか車線に入れない
「急にすみません」
渋滞を繰ってもう少しで、高速に乗れたのに……
でも今日は、真っ直ぐに帰れない事は、覚悟していた。
だけど…
そうまでして行く赤坂に、何があるのだろう。
翔くんを見ると、キュッと指を握ってくれた。
車が止まったのは、赤坂見附の有名なホテル
「ここに、庭園でステーキを食べさせてくれる店があるんだ。」
知っている……
先輩のレコーディングの手伝いをしたとき、社長が連れて行ってくれた。
すごく高級で……かなり前から、予約しないと行けないと聞かされていた。
だから、翔くんは急に来たわけじゃないんだ。
迷路のような庭園の中を、翔くんについて歩く
まるで東屋のような店
「すみません。ちょっと早く来ちゃったけど大丈夫?」
慣れたもの言い。
こんな高級な店なのに、初めてじゃないんだ。
カウンターに通されて、翔くんが選んだ紅いワインがきた。
目の前では、鉄板のコース料理が手際よく焼かれる。
「旨い?」
『うん。でも肉の前にお腹が……』
「ダメだよ。ちゃんと食べないと」
やがて、皿の上に、美味しそうに焼かれた肉とガーリックが乗せられた。
あ………
どうしよう。
……翔くんが、躊躇う俺を見て笑った
「大丈夫だよ。俺もたべるから」
自分の顔が赤く、熱くなるのがわかった。
これじゃ、まるでキスが欲しくて、ガーリックを躊躇したみたいじゃないか。
「俺は全然OKだけど。サトシが気になるなら、食べる前にキスしよか?」
バレバレだった。
『ば、バカ、酔ってるの?』
「酔ってるさ、目の前にいる奴にね。」
翔くんの笑えないジョークが出た
だけど、心臓が早鐘を打っている。俺も酔っているんだ。
デザートが来る頃、客も増えてきた。それを気にしてか、コーヒーを一気飲みした翔くんが「行こうか?」と立ち上がった。
熱い肉と冷たいデザートが要り混ざり、流しこんだ苦いコーヒーが
胃の中を撹拌する。
これじゃ、せっかくの御馳走が台無しだ。
外に出て冷たい風に当たると、寒いけれど気持ちが良い。
歩いているのは、二人だけだった。
急に目の前が暗くなって、
『し、翔くん!』思わず空を掴む
「サトシ‼」
ふらついた俺を、翔くんが受け止めてくれた
貧血だ。
きっと空きっ腹に飲んだワインだ。
翔くんは、すぐそばにあるベンチに座らせてくれるた。
翔くんの膝の上に、頭を乗せてくれると………
「びっくりした。大丈夫?」
『ごめんね。でも、あのワイン。
俺には強かったよ』
「本当は………ウウンいや……ね、サトシ。キスしても良い?」
本当は、夕べの事を怒って問いただすつもりだったんでしょ?
俺は返事の代わりに、翔くんの首に両腕を回した。
彼のキスを受け入れるから……
翔くんの顔が近くなる
好きだよサトシ……
ピチュ……ハァァ……サトシ…ピチャ………
オレモ……ショオ……
ちょっとだけのつもりが、止められない。
何度も何度も重なりあう唇……
キスって、こんなに興奮するものだっけ?